敏感肌のニキビケア
「敏感肌」という言葉が使われ出したのは、20年ほど前です。
一種の流行語のようになり、それ以前からある「自称・低血圧」のように、
「私、敏感肌なの」とアピールする女性が続出しました。
よくよく話を聞いてみると、過去に「化粧品で一度かぶれただけ」だったり、
「シャンプーでかゆくなったりしただけ」だったり。
最近でも、約7割の女性が「自分は敏感肌である」と感じているそうです。
実は「敏感肌」という肌質はありません。
乾燥肌よりも、さらに肌のバリア機能が低下し、外的刺激に極端に弱くなり、
日頃使っている化粧品や外気、紫外線などにも過剰に反応してしまう状態を「敏感肌」と呼ぶのです。
症状
赤みやかゆみ、ひどい場合には、かぶれたり皮膚がうろこ状にはがれたりします。
乾燥肌同様、このような敏感肌でもニキビができることがあります。
皮脂の過剰分泌によるものとは異なるので、洗い過ぎず、かつ汚れをしっかり落とす洗顔が必要です。
洗顔の基本
「洗顔料を泡立てて、泡で洗う」ですが
通常、洗顔料には界面活性剤が使われています。
ボディソープやシャンプーにも入っています。
これは油分と水分をなじませて、汚れを落としやすくする働きがあるからです。
食器用洗剤が、油汚れをスッキリ落とすのと同じ原理ですね。
敏感肌の場合
この界面活性剤によって、必要な皮脂どころか、
水分保持に欠かせない天然保湿成分(NMF)やセラミドを始めとする細胞間脂質まで
取れてしまう可能性があるのです。
クレイ
そこで、乾燥が気になる肌にお勧めしたいのが、天然クレイを使った洗顔料です。
「モンモリロナイト」を始めとする天然粉末粘土を主成分とし、
その性質による吸着力で、毛穴に詰まった汚れを優しく落としてくれます。
また、ミネラル成分が肌に浸透し、細胞を活性化させてくれるので、
ニキビケアに限らず最近注目されています。
メーカー
いろいろなメーカーから発売され、手作りもできます。
大切なのは、「天然のクレイ」が配合されているものを選ぶことと、含有量をチェックすることです。
成分表示を確認して、水の次にクレイ成分(モンモリロナイト、カオリン、ガスールなど)が
記載されているものがよいでしょう。
敏感肌のニキビ化粧品の選び方.
気温の変化や衣類の摩擦、時には顔に触れる自分の髪すら
「かゆみ」や「赤み」の元になる敏感肌の人にとって、化粧品選びは悩ましいところですよね。
普段からトラブルを起こしやすい状態です。
ニキビができている場合には、なおさら注意する必要があります。
セラミド配合
程度を問わず、肌が乾燥する人は、セラミドの量が不足して、保水能力が低下しています。
だから、セラミド配合のものを選んでください。
その際、鉱物油の有無を確認しましょう。
鉱物油とは
ミネラルオイルやワセリンを始めとする石油由来の油です。
「ミネラル」が肌を活性化する働きがあることから、ミネラルオイルも
肌によさそうなイメージがあるかもしれませんが、実際には別物なのです。
ただ、石油自体、長い年月をかけて作られた天然資源なの。
一概によくないとは言えませんが、敏感肌の人は避けた方が無難です。
水分を保持するために必要な油分は、
「オリーブオイル」や「ホホバオイル」などの植物油が含まれているもので補いましょう。
収斂作用のある化粧品
毛穴の引き締めに効果的な収斂作用のある化粧品は、
ニキビ用として販売されていることが多く、アルコール(エタノール)が含まれています。
使用感をさっぱりさせたい、夏用の化粧水などにも使われています。
でも、揮発性のアルコールが蒸発する時に、肌の水分も一緒に奪われてしまいます。
医師の指示による治療目的以外では避けてください。
香料
日光を浴びるとシミや刺激になることもあります。
「香水は、直接日の当たる部分につけてはいけない」と聞いたことはありませんか?
お気に入りの香りは、癒しやリラックスをもたらしてくれますが
出来れば化粧品も、無香料のものにしましょう。
敏感肌の人は、
自分に合ったものを見つけるのが大変かもしれません。
でも最近は皮膚科医が独自に開発したドクターズコスメや、
使用済みでも肌に合わなければ、全額返金してくれるメーカーもあります。
使用前にサンプルを取り寄せて、パッチテストをするなどして、いろいろと試してみてください。
実は、肌の分類の中で「敏感肌」という肌質は医学的にはありません。「いやいや、私はちょっとした刺激で炎症を起こしてしまう敏感肌ですよ」という方もいるかも知れませんが、敏感肌と思っている人は、ほとんどの場合、医学的には「乾燥肌」だと考えられます。何故そうなのかといいますと「乾燥肌」というのは、角質層の水分量や皮脂分泌量も少ないということで、外からの異物やちょっとした刺激に弱いという傾向があります。
つまり、皮膚を守るバリア機能が低いというわけです。だから、化粧品や洗顔料などの物理的刺激に反応しやすくなってしまいます。反応しやすくなるということは「肌トラブルを起こしやすい」ということです。このページでの敏感肌のニキビケアは乾燥肌のニキビケアと同じという考えのもと、比較していきます。